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すると、目の前には一人の女子高生、リサがこちらをじっと見つめていた。
手には教科書があり、眉間には深いしわが。
どうやら、ガンバリエルの登場には全く驚いていないようだ。
「なんなの、その羽?コスプレ?」リサは半ば呆れたようにガンバリエルを見下ろした。
ガンバリエルは焦って笑顔を作り、リサにこう言った。
「ええっと、違う違う!僕は君の守護天使、ガンバリエルだよ!今日は君を元気づけに来たんだ!」
「ふーん。守護天使?じゃあ奇跡でも見せてよ。」
リサは腕を組んで、完全に疑っている様子だ。
「奇跡かぁ…。よし、任せて!」ガンバリエルは意気込んで指を鳴らした。
「見てて、今から君の試験の点数が上がるよ!」
そう言って空に向かって念じたが、何も起こらない。
焦ったガンバリエルは、もう一度力を込めて手を振り上げたが…。
「バフッ!」
突然、空から大量の羽毛が降ってきた。真っ白い羽毛が辺り一面を覆い尽くし、リサの髪にもくっついている。
「これ、何なのよ!」リサは呆れ顔で羽を払いながら言った。
「なんかもう、逆に笑えてきたんだけど。」
ガンバリエルはリサがバッグから取り出した大量のお守りを見て、目を丸くした。
「うわ、すごい数だね!もう十分守られてるんじゃないの?あ、いや、でも僕の奇跡はもっとすごいんだよ!」
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