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それから僕も彼女も無事に高校を卒業して就職しました。
……はい。
町の工場です。
しかも同じ会社で、彼女は事務員として僕は作業員として働きはじめました。
町を出るつもりは最初からありません。
あの町で産まれてあの町で仕事をして、そして死んでいく。
それがごく当然のことのように感じられたからです。
彼女からしても、それは違和感のないことみたいでした。
社会人になってからの僕もなにも変わりはありません。
実家から通える距離の工場だったので、まるで中学時代に戻ったような感覚もありました。
でも、そんな平凡な幸せも長くは続きませんでした。
ある日曜日に両親がともにでかけていきました。
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