男の幸せ

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なぜかと言うと今まで普通にできていたはずの仕事が全く手につかず、なにをしてもぼーっとする時間が増えてしまったからです。 先に述べたように僕は工場務めです。 下手なことをしていたら大怪我をするような機械の操作もしています。 それなのにこんな状態で仕事をしていては、いずれ自分の命も落しかねない。 そう思ったからです。 上司は僕を止めませんでした。 両親が死んで一月以上経過していたのに調子が戻らない僕を見て、本心ではやめてほしいと思っていたのかもしれません。 当たり前ですよね。 僕が上司だとしても同じようなことを考えると思います。 だから、上司のことを恨んだりはしていません。
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