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     □  翌日、クラスの女子から、いくつかメールが届くようになった。『大丈夫?』『辛かったね』『ウチらは味方だからね』簡潔に述べられた労わりと、これまで連絡もお見舞いも無かったにもかかわらず、恥ずかし気もなく書き連ねられた、自己陶酔に浸った薄っぺらい友情の言葉。意味がわからなかった。  あたしは、誰かにいじめられて不登校になっているとでも思われているのだろうか。だとしたら、誰にいじめられたという話になっているんだろう。  話の見えない彼女達の言葉に、『ありがとう』とだけ返した。  学校は、今どうなっているんだろう。あたしがいなくなって、何かが変わったりしたのかな。  ベッドに横になって、真っ白な天井を見て、そっと瞼を閉じてみた。  ……あたし一人いなくなったところで、劇的な変化なんて、起こるわけが無い。  それよりも、陽太のことで話が持ちきりかもしれない。皆、あたしが学校に来なくなったことよりも、陽太が死んだことを悲しんでいるかもしれない。  人気者の彼が死んで、クラスでは命の授業でも行われているのだろうか。その流れと一時の感情で、他人の心配ができる自分に酔いながら、あたしにメールしてきているのかもしれない。  ……どこまでいっても、アイツはあたしの邪魔をする。  ……また、メールを受信した。これで何通目だろう。都合よく投げかけられる言葉にうんざりしながら、『ありがとう』の文字を打ち込んで、送信ボタンを押した。
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