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 運命という言葉を聞いて、わたしはある決意をした。  そしてその本を受け取り、もう一度そのお兄さんにお礼を言うと、マリのところに向かった。 「マリ、図鑑返すよ」 「ありがとう。無くしたかと思った」 「マリ」 「なに? ユズ」 「このまえ話してた、将来の夢、今決まった」  近くでお兄さんとの会話を聞いていたマリは目を輝かせた。 「……もしかして」  わたしはとびきりの笑顔で言った。 「そう。レスキュー隊員!」  二人で顔を見合わせて笑いあった。 【了】
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