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「……そうだね。目が似てるかも」 「声も似てるわ!!目瞑って聞いたらそいつと話してるみたいだわ。」 「俺、病み上がりだし喉痛めてて今めっちゃ声枯れてるんですよ。いつもはこんな声じゃないですよ。」 「おうおう。そいつも、元々高くも低くもない声なんだけど、風邪引いた時だけ、そんな声なんのよ。なぁ、紫乃たん。」 もう苦笑いが止まらない。はっきり言ってこの場にいるのが苦痛でしかたなかった。 露骨に不機嫌な態度を出しているのに、我を失っている健と空気の読めない御手洗では気づいてくれそうもない。 「紫乃、ミタライさんのことタイプだろ?あ、こいつね?その人に告白して、振られたことあるんですよ。もう好きで好きで好きで好きでしょうがなかったんですよ。その人のこと。振られた時は泣いて泣いて泣いて泣いて、もう手がつけられなかったんらよね~。俺がいないとどうなってたことか~」 「マジですか?俺は、その人に似てるんですか?」 「似てる似てる!!でも御手洗さんの方が一ミリ男前だわ。てか、俺の嫁ちゃんだけは誘惑しないでよ~?」 「しませんよ。俺は一途なんで。」 「冗談ですよ~。てか、ミタライさん下の名前なんていうの?俺はタケル!今度一緒にゲームしようよ。てか、家に遊びに行ってもいい?」 「(あおい)です。いつでも来てくださいよ。今一人だから、毎日暇なんです。」 私の忘れたい過去を、さらりと暴露した健に怒りを通り越して呆れてしまった。二人を相手にしているのは時間の無駄のような気がしてきた。 「そういえば、嫁が入院してるとかって聞いたけど、どっか悪いの?」
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