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珈琲を出したあとは自分の部屋に逃げてきた。もうアホ同士勝手に盛り上がっててくれと思った。
二人がキッチンで会話をしている間、私はベッドで寝転びながら美羽と電話をしていた。九割は健の愚痴を零していた。
「はぁ、もうしんどい。飲ませるんじゃなかったわ……」
「ていうか、隣人まだ帰らないの?健くんと何話してんの?」
「ほとんど、ゲームの話。健ってゲームオタなとこあるじゃん?まじ頭痛い。帰ってくださいとも言えないし……」
「隣人どんな感じの人?なんとなく、想像はしてるんだけど。名前は御手洗だよね?年齢は?」
「23歳って言ってたけどかなり若く見えるよ。高校生って言っても通用しそう。顔はビックリするぐらいカッコいいわ。肌が綺麗だし目も茶色い。」
「全然想像と違うわ。五十歳ぐらいの大デブ、目細、油まみれ想像してた。そんなイケメンが隣人にいるとか、なんかいいね。目の保養になりそう。」
「全然よくないから。なんか、もう性格がうざすぎる。てか、今から美羽に来てほしいわ。うまいこと言って帰らせて?」
「行ってあげたいけど、今仕事中だからなぁ。蓮に行かせようか?」
「いらない。蓮は、元気してんの?」
「それが、聞いてよ!!また、仕事やめてきたし!!」
「ええ??また??今度は、何が原因?」
「髪が明るすぎるから、黒に染めろって言われたのがムカついたんだって。」
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