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妻と離婚した。
原因は、妻の浮気だった。
家族のため、二人の子供のため、僕は少しでも収入を増やそうと仕事に躍起になった。
早朝に家を出て、深夜に帰宅。
そんな毎日を送るうちに、僕は出世し重要な仕事を任されるようになっていった。
それに伴い収入も増え、贅沢とは言えなくてもそれなりに幸せな生活を送れるようになったと思う。
妻が欲しいというものは大体買ってあげられたし、子供たちにも不自由はさせなかった。
しかし、それでも妻の心を満たすことは出来なかったのだろう。
僕が家を空ける時間が多くなったその隙に、妻は男を自宅に迎え入れ情事に及んでいたそうだ。
偶然、僕の目の前で鳴った着信の通知が決定打となった。
僕の追及に、妻はあっさりと浮気していることを認め、僕にこう言った。
「妻としては満たされたかもしれないけれど、女として満たされることはなかった。」
僕は、夫としては合格で、男としては失格だったらしい。
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