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ママは毎日、僕に本を読んでくれた。いつも寝る時間になるとママは隣に来ては僕が寝るまで読んでくれた。だいたい表紙は可愛い絵柄のついた本だった。でも今日ママが持ってきた本は分厚くなんの絵もついてない本で何か書いてあったけど読めなかった。それでもママはにっこりと微笑んで隣に座った。
「翔琉、今日からこの本を読んであげるね。ちょっと長いお話だけど毎日読んであげるからね」
「うん。分かった。ママが読んでくれる本はいつも面白いから楽しみだな」
ベッドに横になって頷いた。僕はママの優しい声が好きだった。ママはゆっくり本を開いて読み始めた。
──この本はどんな話になるのかな? 楽しみだな──
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