武器ハンターとの遭遇

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「アンタ、武器を集めてるんだよな? その剣もなかなかすごそうだ」 「……そうか?」  剣身は日光を受けて澄んだ輝きを放っていたし、(つば)にも何やらギザギザした装飾があった。きっと、いいものだから愛用しているのだろう。ハンターは眉一つ動かさなかったが、どことなく誇らしげに見えた。  腰には他にも剣が一本、背中にもクロスするようにもう二本。それに使い込んで黒ずんでいる革の防具が合わさると、いかにも戦い慣れしているという風格がある。焦げ茶の短い癖毛、古傷のある角張った顔。強そうだ。  一方のリンガは快適さ重視の軽装。どうにか見逃してもらえないだろうか。 「だから、俺の剣じゃお眼鏡に適わないんじゃないかな。時間の無駄だと思うよ?」 「既に決めた。俺は貴様の得物をもらう」 「いやいや……うわっ」  ハンターが鋭く突進してきた。銀色の一閃。リンガは自分の剣で何とか相手の一撃を受けた。ガキンと金属音が散る。 「さすがに、剣が重いね」  腕を震わせて鍔迫(つばぜ)()いしていると、ハンターが「黒い剣か」と呟いた。 「そう。変な剣だろ?」  リンガの剣はどういう金属を使っているのか、全体的に炭のように真っ黒だ。だからやめた方がいい、と説得しようとしたところで、リンガは目を(またた)いた。  近くで観察してみると、相手の剣の表面はところどころ曇った色味で、細かい刃こぼれもある。 「ちょっと、聞いても、いいかな……!」  強まる剣の圧力を、一瞬のがんばりで跳ね返す。リンガはハンターから距離を取ると、大きく息をついた。  
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