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「あとで一緒に予習する?」
「お願いします!」
芝居もできて、顔も整っていて、勉強もできて、どこに欠点があるのか探してみたくなるほどの人材と、一つ屋根の下で暮らしていることに大きな喜びを抱く。
「喜びすぎ」
「だって、高校の英語死ぬ」
八木沢くんとは小学生の頃からの付き合いだけど、高校生になった今でも彼の顔は見飽きることがない。
「そんなに見つめられると、食べ辛いんですけど……」
「八木沢くんの顔を見てると、幸せな気持ちになれるから」
「そういうこと、高校生が言わないって」
「あ、八木沢くん、照れた?」
俺の言葉を受けて、箸が進まなくなった八木沢くん。
「俺はね、人気俳優の八木沢嶺矢くんと一緒に暮らす幸せを噛み締めたいんだよ」
クラスメイトの八木沢嶺矢くんと一緒に暮らすことになったのは、父さんからの命令がきっかけだった。
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