Prologue

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「…そっか、そういう風に俺の事見てたんだね。分かったよ。別れよう」 さっきまで抵抗してたくせに急に潮らしく別れ始めてよく分からん。 何がしたいんだ?この男。 私はその場でカップルの行く末を見守っていた。 もう一度言うけど、酔っ払ってて冷静じゃないから普段ならそそくさと立ち去るけど、今日は普段と違う行動をしている。 「…っ!本当、最低」 女の子がそう言ってどこかに立ち去ってしまった。 えー、いいの?あんな可愛い子なのに。 私が女の子を目線で追っていると、修羅場の中心にいた本人が目の前にいる。 「おねーさん、大丈夫そ?」 叩かれた頬がかなり赤くなっているものの、傷付いていてもその顔は美しい。 どういう遺伝子が組み合わさったらこの顔になるのかしら。
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