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日付が変わる1時間前、樹希は宣言通り訪ねてきた。
ドアを開けて部屋に入れてあの日のように飲み物を入れて渡す。
「全然変わってない。なんか懐かしい。数ヶ月住まわせてもらっただけなのに。」
そう言いながらあたりを見渡している。
「樹希、ごめん。やっぱり私考え変わってない。」
引き伸ばしても仕方ないから単刀直入に伝える。
「樹希が頼りないとかじゃないし、元カレと比べてとかでもないけど、それでももう今頃恋愛するのが怖いし」
樹希は私の拙い言葉を黙って聞いてくれている。
聞いた結果、樹希は少し笑い出す。
「は、何笑って…」
「んーん、結衣さん可愛いね」
そう言って床に座っていた私を、樹希の腕の中に閉じ込めるように引き込んでくる。
「は!?」
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