15話 シャルと拠点に……

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15話 シャルと拠点に……

 はぁ……。家事が出来ないと思ってたのに、家事が出来るのかよ……。家事が出来ないなら、話しはお仕舞いだな! って言おうと思ってたのに。あのシャルが家事が出来るとか想定外過ぎるな……   「昔からって聞いたこと無いけど?」   「そりゃ……普通は、言わないんじゃない? アリアちゃんから聞いた? わたし掃除が出来るよとか、洗濯が出来るよって」    そりゃそっか……イチイチ「私、家事できるよ!」「私、料理できるんだー!」とか言ってくる女の子は、引くわ……    「そっか……。一々言わないかぁ」    必死過ぎるシャルを見てたら、可哀想になってきた……ううぅ……どうしよ?   「じゃあ……約束するなら良いけど……?」   「何を?」   「アリアと俺の邪魔をするなよ? それと俺かアリアがダメって言ったら従えよ? 前みたいに魔物の観察に行きたい。討伐に行きたい! とか言ってもダメって言ったら従えよ?」    この約束を守ってくれるなら……良いかな? 守れるのか心配だけど……従順で大人しくなってるみたいだし大丈夫かもな。約束を守れないなら悪いけど無理だな。    「……うん。分かった……従う。でも意見は、言っても良いんでしょ……? それもダメ……?」    あぁ……意見ねぇ……意見するつもりなんだ? シャルだし意見も言ってくるだろうな。変な事を言わなきゃ良いけどさ……    「意見は言っても良いけど……余計な事を言うなよ。俺とアリアが仲良くしてるのを邪魔する事とか……」   「うん。わたしとは、前みたいな感じは? 友達みたいな感じなら良いでしょ?」    友達みたいな感じならいいけど……あ、ミーシャがいることも伝えておかないとか……獣人差別はしないよな?    「それと……獣人の女の子も居るんだけど……」   「ホント?どんな?」   「ネコ耳の女の子」   「わぁ〜! そんな子と一緒に居るんだぁ……良いなぁ……」    何なの……従順な感じになっちゃって……昔のシャルじゃ無いみたい。男っぽくないし……  両親に伝えて、シャルと服屋に入るとミーシャの服を数着を買って帰宅した。   「ただいまぁ~」    アリアがビックリした表情をしてシャルを見つめて、ミーシャは警戒をした感じで物陰に隠れた。   「シャルちゃん……久し振りだね」   「アリアちゃん、わたしもユウくんと同じパーティに入れてくれないかなぁ……」   「シャルちゃんなら良いよ、ユウくんの元々パーティでしょ?」    小さい村なので、俺が誰と仲が良いかパーティを組んでいるかなんて皆に知られている。   「勝手に連れてきて、ホントにごめんな」   「あのね……わたし死にそうになっちゃって……冒険者を続けるのがコワくなっちゃって、魔物や魔獣の討伐に行けなくなっちゃってたの」 「そうだったんだ……」    シャルを村長の元へ連れて行き、元々3人のパーティでと休んでいた理由はホントの事を話をした。   「その方からも……敵意や害意を感じられませんし……問題は……ないです。それにしても午前中の魔獣の討伐は、すごいですな……先程、見回りの者から報告を受けました」    村長は、そう言うが表情はあまり良い感じではなさそう?誤魔化すように午前中の討伐の事を褒められた。見回りをしてるんだ?確認かな?あ……でも魔獣が大量発生してるし、見回りもするか……村長への報告と挨拶を終えて帰宅した。   「「ただいまぁ~」」    帰宅をすると、ミーシャがチラチラとシャルを気にしながら、俺の元に駆け寄り抱き着いていた。   「わぁ……可愛い子と住んでるんだね」   「だろー。可愛いよな〜」    ミーシャの頭を撫でながら、抱きかかえてソファーに座った。   「っていうか……アリアちゃん良いの? あそこイチャイチャしてるけど?」    シャルが、俺達をジト目でミーシャが甘えてきて向かい合わせで抱き着いてるのを見ながらアリアに報告をしていた。余計な事を言うなって言ってるのに……別に良いけどさ。でも、感じ悪いっての……   「え?うん。3人で仲良くしてるよ……って、ミーシャちゃん甘えすぎだよぉ〜」    丁度、ミーシャが俺の頬に頬ずりしていたのを見て、アリアが慌てた様子で駆け寄ってきた。   「うにゃぁ?」    近寄ってきたアリアを、ミーシャが上目遣いで見つめ首を傾げて可愛い声を出した。   「はぅ……何でも無い……ミーシャちゃん、こっちにおいでー♪」    アリアが、隣に座るとミーシャがアリアにも甘えだしたので、シャルが帯剣をしていた剣が気になり見せてもらった。秘密にして置きたかったけど、これから一緒にパーティとして付いてくるなら、足手まといになられても困るしなぁ……   「この剣に、色々と付与しても良いかー?」   「付与? え!? そんな事が出来るの?」   「まぁ……俺達は、レベルも上がったしなぁ……色々とスキルや魔法も覚えたし、他のヤツには秘密だからな? 剣の事も秘密だぞ?」   「うん。分かった……」    シャルの剣にを手を翳すと剣がスッと消えると、シャルがアワアワして焦った表情をしていたが、意外にも文句は言わずに大人しく座っていた。剣に魔石を嵌め込み斬れ味、耐久、麻痺、絶対切断を付与し終わった。  
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