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「僕は、昨日買ったペンを失くしてしまって・・・・」
「音楽室で、失くしたんですか?」
「わからない。けど、最後に見たのが音楽室だったから探してたんだ」
「そう、だったんですね・・・」
と、芽依は音楽室を見渡して
「私も探すの手伝います」
と、机の中を一つ一つ見てまわった。
「ごめん。こんな事に櫻井さんを付き合わせて・・・・」
と、飛高は芽依が探している所とは逆側の机の中を順番に探していく事にした。
芽依は最初はチラ、チラ、と飛高に気付かれないように彼を覗き見ていたが、飛高が端からだんだん自分に近付いて来ている事に気付き、焦り始めていた。
どうしよう。
このままペンが見つからなかったら、先輩と至近距離まで接近してしまう。
芽依の胸はもうはち切れそうだった。
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