執事の秘めたる激情

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「アレックス先輩」 美しい彼が可愛い子犬の様に私に、話しかけてきて、その姿に… 「ドクン…」 胸の高鳴りを感じた。 私は、何かの病気なのでしょうか…? あれから、ずっと私の頭の中は、混乱していました…。 「アレックス先輩?何だか、本日は体調が宜しくない様に見えるのですが…」 「そうでしょうか…?…きっと、気のせいですよ…」 そう、他の方の前では心臓が高鳴る様な事はない。 でも…… お屋敷のチャイムが鳴った…。 「ご機嫌よう!今日、セバスチャンは居ないかしら?」 扉を開けると、お嬢様のお友達が立っていた。 その手には、手紙らしき物とお菓子の手提げ袋を持っている。 「只今、呼んで参りますので、少々お待ち下さいませ」 何だか分かりませんが、心に黒くて重い鉛の様な物が落ちる感覚が私を襲う…。 それから暫くして、私には聞こえてしまったのです…。 「セバスチャン、貴方の事が好きです…!!付き合って下さい!!」……と。 そうして、私は自分の気持ちに気付いてしまったのです…。 セバスチャン…彼の事が好きなのだと言う事に…。
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