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ゆっくりと捲ると。懐かしい文字と絵に目頭が熱くなる。手拭いで溢れ出すものをおさえた。
植木鉢を横に置き見比べるが、見つからない。
スンッと鼻をすすってノートをしまい、押し花を一瞥し和紙にくるみ、ふうっと大きくため息をついた。
亡くなった許嫁の遺したものたち。悪いことをしているようで、後ろめたい気持ちが沸き上がる。
そして押し入れの奥に箱をしまうと今度は許嫁に申し訳ない気持ちが沸いてきた。
私は幸せです。ごめんなさい。
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