近くに

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ゆうちゃんは少し複雑そうな表情をしている。 「どうしよう~!住みたいけど焦りたくもないの、どうしたらいいかわからない!」 そう言いながら抱きついてくるゆうちゃんを抱き止める。 思ったよりも可愛い悩み方をしてて笑ってしまう。 普通のカップルからしたら確かに次のステップに進むのが早いのかも知れないけど。 別にそんなのもう関係ないでしょ。 「俺からしたら待ちすぎたくらいなんだけど、いつまで“待て”させられんのかな。痺れ切らしそ。」 俺の声に腕の中からこちらを見上げてくる。 「ん?」と問いかけると、顔を真っ赤にしている。 何でそんな可愛い表情出来るんだろう。 学生の時しっかりしたゆうちゃんしか知らなかったからこんなに甘えてきてくれてるの初めてで少し嬉しくなる。 ようやく俺も甘えさせてあげられるほどになってきたって自惚れても良いのか。
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