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--------------------------------------------- 「あ。神崎くん、おはよう」 「…………おはようございます、先輩」 「ちょっとだけ電車遅延してたね。歩いて来たの?」 「……いや、頑張って乗った」 「うへぇ。激混みだったでしょ、絶対。 朝からお疲れ様」 「うん…………」 「それで、さ……」 「……………………」 「内示………なんだけど…………」 「……………………………………」 「………………ナイんだけど」 「………………はい?」 「だから………………内示が、ナイの」 「え、ギャグ?」 「いや、バグ」 「いや、どゆ意味…… 内示、まだ出てないってこと?」 「いや、出た」 「え。……で?」 「でも…………私の名前がナイの」 「えっ」 「バグ?」 「え、部長は?なんて?」 「聞いてない」 「なんで」 「なんか……怖くて」 「なにがよ」 「だって……どうする? 異動じゃなくて、クビだなんて言われたら。 単に忘れられてるだけなら、惨めだし……」 「いやナイでしょ、どっちも」 「あ、何かメール来た…… あー。『3月のイベントお知らせ』だって」 「あぁ……まだ来てませんでしたっけ」 「ね。今回の配信遅かったね。 にしても朝礼前なのに勤勉ダナ、実行委員。 ってか年度末なのに、開催あるんだね」 「……内容は?」 「えーと……え?? 『送別会に行こう』……」 「え、普通に?」 「去年、参加率悪かったのかなぁ」 「てか先輩……あの…… まるで、何もなかったのような振る舞いじゃない?」 「いや、結構ショック受けてんだけど」 「……そやなくて。 俺……一応、したつもりなんですけど。告白」 「あ……」 「え、忘れてた?そんなことある?」 「ご、ごめん。 今は頭の中、[内示 (だいなり) その他]だったよ」 「……もー」 「ごめんね?……怒った?」 「怒った。だから、朝礼終わったら部長んとこ行って聞いてきてください」 「……コワイ」 「怖くても行くの」 「はぁい…………」 「……ほんで早く、俺のことだけ考えて」 ---------------------------------------------
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