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01.慰めて、
"ちょっと聞いてもらいたい事ある。
今日の朝イチ屋上前の踊り場集合。
詳しくはその時に。"
あたし、泉希空は朝目覚めてスマホに届いていた謎のメッセージに眉を顰めながらも、書いてあった内容の通り、学校の屋上前の踊り場へとやって来ていた。
「どったの、たからきゅん。」
すると、そこには昨日の深夜にあたしへとその内容を送りつけてきた人物、2年になってから同じクラスになった高良直臣がこう垂れながらもその場に腰掛けていた。
なんだかよく分からないが、何かあったことは歴然なので、軽い気持ちでそう声をかけた。のに
「…ヤリ捨てされた。」
なんて、朝イチから結構ヘビー級の話題をぶっ込んできた。
おいおい、その話をするべき相手はあたしであっているのか?と、思いつつも
「わお、結構な暴露じゃん。よしよし、かわいそうに。パピ◯奢ったげるから元気出せ?」
と、未だ顔を上げずに、精魂尽き果てている高良くんの隣へと腰掛け頭を撫でてあげる。
なのに
あたしに大人しく頭を撫でられながらも「は?しょぼ。」と、悪態をついてくるから
「そんなこと言う子には何もあげません。さようなら。」
そう言って、座ったばかりのその場から立ちあがった。
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