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「待てよ、真凛にヤリ捨てされた俺を見捨てんのか?」
と、ここへ来てようやくこう垂れていた顔を上げると、綺麗な末広型の二重があたしを見上げるためにグッと瞼に食い込んで、予期せず上目遣いになる。
あたしはただ黙ってその表情を上からジッと見つめた。
…まるで、捨てられた子犬だな。
醤油顔、正統派イケメンが大好物のあたしは、高良くんの顔がもともと好みではあったので、こちらを見つめながらも少し、しゅんっと、したその表情に
ちくしょう、可愛いじゃねえかよ。
と、内心思いつつも、頭の片隅で先ほどの高良くんの言葉を思い出していた。
え、、、?てか真凛って言った??
と、若干遅れてそのよく知った名前に驚く。
「…、まりりんにヤリ捨てされたの?ごめん、それはおもろすぎない?奴にだけは引っかかるなとあれほど、、、。ふふっ。」
やばい、笑いが漏れ出る。
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