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それから僕は毎日学校が終わると本の中へと飛び込み、世界を救う冒険へと旅立って行った。不思議な事に、向こうの世界で睡眠を取るとこちらの世界へと帰れるようであり、僕は休む事なく本の中での冒険を進めていった。だが、時間は全く足りず、とうとう僕は学校にまでその本を持ち込んでいくようになった。昼休みにこっそり校舎裏へ行き本を読むのが日課になっていた。そんな生活を続けていたのだが、苛めっ子達はそんな僕を見逃しはしなかったのである。
ある日僕はいつものように校舎裏で本を開いたのだが、それをこっそり後をつけていた苛めっ子達に取り上げられた。
「あっ、返せ。返せよ」
「欲しかったなら取り返してみなー」
そう言うと彼等は僕を突き飛ばして、本をどこかに持っていってしまったのである。僕は愕然としながら帰宅した。ようやく冒険も終わり、最後の敵を打ち倒して凱旋する前夜へと進めていたのに。その日は悔し涙を流しながら横になった。
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