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レンタカーを借りて道中にユニックロでTシャツとカットソーにジーパン、下着類を買って貰う。
Tシャツはなぜかお揃いにされた。
車を走らせる事、4時間半。
函館に到着した。
五稜郭タワーに登った後、湯の川温泉に入り、函館公園、立待岬へ立ち寄り、今夜の宿谷地頭温泉へ。
「夜ご飯の後、函館山ロープウェイ行こうな」
ハイスケジュールな函館観光。
ストレス性湿疹が早く治るよう温泉に連れて行ってくれた。
突発性だったから湿疹は治っていて人目を気にせず中に入れた。
「佐倉さん、こんな日に伝えるべきではないとわかってるが伝えていい?」
山頂にある展望台。
函館湾と津軽海峡に挟まれた宝石箱のように輝く夜景に魅入っていると、いきなり藤島マネージャーに話しかけられた。
迷子にならないよう繋がれた左手がぎゅっと握られる。
藤島さんの方に振り向き、首を縦に振る。
「萌花さん、俺と付き合って下さい」
「えっ……」
全身蕁麻疹が出てゾンビ化してる姿だけでなく、酔い潰れ嘔吐する姿も見られてる。
「萌花さんの側にいたいんだ。君を守りたい」
藤島マネージャーが私の事を好きになるなんてあり得ない。
「……すぐに返事をくれとは言わない。北海道内まだ巡るつもりだから、その間に考えて欲しい」
まさかの告白に戸惑いしかない。
旅館の部屋は同じで布団2枚並べて眠るのも落ち着かない。
「俺は仕事あるから先に寝てて。……襲わないから安心して、おやすみ」
広縁スペースにあるラタンローテーブルにノートパソコンを開いて仕事を始めた藤島マネージャー。
仕事が忙しいのに気晴らしの旅行に付き合わせてしまい申し訳なく思う。
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