連れて帰りたい in 登別室蘭   side 藤島翔琉

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連れて帰りたい in 登別室蘭   side 藤島翔琉

タイミングを逃したくない。 電道での仕事に疲れタチの悪い堂本に脅され怖い思いをした萌花さんに、今伝えるべきではないとわかっている。 だが、 「萌花さん、俺と付き合って下さい」 伝えてしまった。 すぐに承諾を得られるとは思ってない。 だけど、家の中に入れて貰えたし旅行を断れなかったから嫌われてはいない。 「……すぐに返事をくれとは言わない。北海道内まだ巡るつもりだから、その間に考えて欲しい」 ノートパソコンがあれば最低限の仕事はできる。 5日ぐらいはスケジュール調整すればなんとかなる。 萌花さんに交際を承諾して貰い、彼女を東京の自分の家に連れて帰りたい。 旅行2日目は登別にやってきた。 10種類もの泉質に恵まれた温泉郷。 温泉巡りをしつつ、観光を楽しむ。 「クラゲって幻想的で美しいよね」 登別マリンパークニクス。 アーティスト気質な萌花さんはペンギンよりもクラゲを気に入っていた。 水槽の中で集団で泳ぐイワシの群れにも魅入っていた。 「室蘭の夜景見に行きたい」 萌花さんのリクエストで幻想的な工場夜景を見に室蘭へ行く。 早めに到着したからボルトやナット、ワッシャーなどをハンダづけしたボルト人形を作った。 日が完全に暮れた後、ナイトクルージングに乗り、その後測量山展望台へ登った。 萌花さんが嫌がらない事をいい事にずっと手を繋いでた。
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