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逃したくない彼女 side 藤島翔琉
朝、家を出て、帰ったら彼女がまだいてくれてるか怖くてならない。
『監視カメラつければいいだろ?』
結城はそれで最愛の彼女に失望された事をわかっていない。
彼女の日常を常に監視したいが、その衝動をなんとか抑えている。
そのために、彼女が俺の家に居付く環境を整えている。
『アーリーリタイアをするのが私の夢』
とGooglo時代に激務をこなして居た萌花さん。
早期退職してのんびりゆっくり暮らしたいと言っていたから、一生養うつもりで俺に依存させたく思う。
****
「藤島マネージャー、佐倉さん、行方不明になったらしいですね……」
堂本が萌花さんに執着していた理由。
萌花さんをプロジェクトリーダーにすると言って新規クライアント含め500件以上の案件を請け負っていた。
「佐倉さんが電道から居なくなったら、いっきにGoogloにクライアント戻ってきましたね。人を増やさないと対応しきれませんよ」
機密情報を流出させる事になった三浦をGoogloにヘッドハンティングし、俺のサポート業務を任せている。
萌花さんがあんな去り方をしたのもあり、上層部は堂本の仕事ぶりを調査し、下請け企業との癒着で色々やらかしていた事が反面し、堂本はクビにはなってないが地方に飛ばされたらしい。
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