立つ鳥跡を濁さず  side 藤嶋翔琉

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立つ鳥跡を濁さず  side 藤嶋翔琉

全世界で行われた戦力外による解雇。 「藤島マネージャーのおかげで俺たちクビにならずにすみました!!」 教育的指導を施したのもあり、俺の部からは退職者も左遷もなかった。 「まさか佐倉さんが希望退職を出してたなんて」 佐倉さんだけが居なくなった。 「佐倉さんが請けていた案件、どうしますか?」 「仕様書は全て完成させてる」 立たつ鳥とり跡あとを濁にごさず 会社を去るつもりでいたのか、ここ半年、新規案件を引き受けてくれなかった。 「結城、お前のせいで佐倉さんまでGoogloから去って、仕事が回らないんだけど!!」 「AI搭載追跡ドローン使えよ。髪の毛一本ぐらいあるだろ?」 「あるわけないだろ!!てか、お前のその犯罪じみた発明品が彼女達を脅えさせたんだ!!」 社内で陰湿ないじめにあってるからと恋人に超小型監視カメラ付きのプレゼントを送り、24時間モニタリングしていた結城。 「陰湿ないじめをする奴らがいるからだ」 天宮を自宅に匿い退職までの世話をしていた佐倉が超小型監視カメラに気づき、全て取り外し、俺はとばっちりを受けた。 結城が天宮の私物に取り付けていた超小型盗聴カメラ。 販売先が俺の実家だったから佐倉さんに不信感をもたれてしまった。 この装置、高校時代に開発したもので量産はしてなかった。 結城が発明した装置なのに兄が勝手に商品化し販売していたから。
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