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「萌花さん、俺のマンションから出て行かないかな……」
不安からAI搭載追跡ドローンの電源が切れない。
クライアントとのヒアリング中も気になって仕事にならなかった。
「萌花さん、ただいま」
クライアント先への訪問だけ終わらせ、マンションに戻る。
「おかえりなさい。今日は早いね。夕ご飯は?」
AI搭載追跡ドローンのリアルタイム動画を見ていたから萌花さんが家の中にいる事はわかっていた。
「崎元さんが用意した夕食は明日俺が食べるから、外に食べに行こう」
「うん。パスタ食べ損ねたからパスタのコース料理食べに行きたいな」
いつも通りの萌花さんに出迎えられ安堵する。
「わかった。少し遠いけどマリオッツホテルのイタリアンレストランでクリスマスコースしてるから、そこに行こうか」
「うん」
萌花さんが俺の元から去らないという確証が欲しい。
クリスマスイブに萌花さんにプロポーズする事を心に決めた。
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