まさかのヘッドハンティング side 藤島翔琉

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「藤島マネージャー、佐倉さんが担当していたクライアント先154社が電道に全部流れたらヤバくないですか!?」 朝のミーティング。 佐倉さんが電道で広告制作を請け負ってるという情報がグループ内で広まり、騒ついている。 「問題ない。依頼がきた案件を日々熟していけばいい」 ここのとこ、新規案件の数が少ない気はしていた。 とはいっても月に100件はきている。 今いる社員で熟せる件数を考えるとちょうどいい数だ。 問題なのは、幹部役員会議。 「藤島マネージャー、電道に広告制作案件をかなり持っていかれたそうだが」 「はい。クライアント先の担当をしていた社員が電道にヘッドハンティングされまして……」 Googloにきた時、俺も128社のクライアントを連れてきた。 「有能な社員の退職を引き留める事はできなかったのですか」 「一斉解雇の時に希望退職をしたのでどうしようもできませんでした」 執行役員一同から咎められ、げんなりした。
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