帰省

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帰省

 俺とアイツは親友であり、幼馴染だ。両親同士が仲が良く、ご飯を共にしたり、お泊りをするのなんて日常的で、アイツの家は第二の家と言っても過言ではなかった。  そんな日々は幕を閉じ、高校生になる僕は1人で東京へ引っ越したのだ。元々住んでた所はド田舎で、コンビニさえない。あるのは小さな駄菓子屋や小さなスーパーくらいで、ほとんど緑しかない。そんなド田舎だったのだ。だから、東京へ行くと驚く事が沢山あった。高いビルが沢山、物が高い、何よりうるさい。最初は戸惑う事もあったが、住んで3年、もう東京色に染まっていた。高校1年生だった僕も、もう3年生である。今日は、ド田舎な実家に帰る日だ。年に1度、アイツの誕生日である日だけ実家に帰るのだ。アイツどうしてるかな、そう思いながら飛行機に乗る切符を買った。
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