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用務員さんは冷えきったあたしを
職員室ではなく、保健室に連れて行った。
何も、言わなかった。
あたしも黙って付いていった。
保健室の先生は、まだ若く感じる優しげな女性だった。用務員さんと目を合わせ、ちょっと目を開いてから何も言わずにあたしのランドセルを持ち、ソファーに座らせた。
どうしたの?、と訊かれた記憶は、ない。
担任がその日保健室に来た記憶も、ない。
それからあたしは、
なんとか登校するものの
一日の半分から三分の一くらいは保健室で過ごす事が多くなった。
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