喫茶店

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あ、怒られる? いや、最悪親に連絡行く? ヤバい、それはヤバい。ほんっとうにヤバい。 ひびったあたしは、動き出せないまま俯いた。 そりゃそうか、ランドセル背負って店の前で立ち尽くされるのが続けば迷惑に決まってる。 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい でも。 「入れ。ずっと気になってたんだろう。」 薄暗く、オレンジいろの灯り。 珈琲の魔法のような落ち着く香り。 入っていいなら、入りたい。 どうせ怒られるんなら、入ろう。 毒喰わば皿まで、とかって言葉、在った気がするし。 あたしは、こくり と頷いて 店の中に入った。
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