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週明け仕事に行ったその昼休み。
いつものお気に入りのカフェで同僚の佐久間 有希と向かい合って座り、あたりは人の声や街の喧騒でざわざわとしている中、休み中にあった結婚式の後、見知らぬ男と気づいたらワンナイトしてた話をする。
「…そのギャグ漫画どこで買える?」
「ちょっと茶化さないでよ、結構反省してるんだから」
そう言ってため息を吐くとけらけらと楽しそうに人の失敗談を笑う有希を睨みつけた。
「普段あんなに慎重派なあんたがワンナイトかあ、随分飲んだんだね」
まあ飲んだっちゃ飲んだ。
周りが結婚していく中取り残されていく自分の惨めさとかそういうのを忘れたくて。
そしてお酒が抜けた後は毎度現実に戻ってきてかなり後悔するんだけど。
「でもその相手イケメンだったんでしょ?」
「それはすっごくね。」
悔しいけど認めるしか無い顔面をお持ちだった。
これが全然タイプでもない男性なら忘れようと思うのに、あの顔面は私の目がチカチカと目眩を起こすほどの美貌だった。
単純に私のタイプのど真ん中っていうのがあるけど。
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