Episode7

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「…言いたくない」 そう呟く私に電話から強めの声で『美結』と呼ばれて固まる。 『言っとくけど離れるとか許さないから』 「…許さないって、私から離れるのがそんなに気に入らない?自分が振らないと納得いかないわけ?」 そう言う声も震える。 もうあんたの声なんて聞きたくないんだってば。 やっと決意できたのに、揺らぐでしょ。 『電話で言いたくない、良いからどこ。』 「…バーから少し駅方面に歩いた所。」 そういうと電話を切られてしまった。 何で私、いつもあんな奴の言うこと聞いてしまうんだろう。 もう会わないって強い気持ちでさっき離れたつもりだったのに。 自分の意思の弱さに呆れてしまう。
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