Epilogue

2/3
前へ
/125ページ
次へ
もうこれ以上振り回されるなんて懲り懲りなの。 傷付けられることが分かってるなら、傷付く前に離れていたい。 そう思うのは当たり前のことでしょ。 「自分で信用無いのはわかってるし、俺も初めてなんだよ。こんなの。俺も、美結で頭いっぱいになる。」 苦しそうに切ない声でそんなことを口にする。 その言葉で私も胸がいっぱいになって、目の前が涙で何も見えなくなる。 私が好きになってしまった男は、恋もまともに知らない、女をゲームの対象にして遊ぶようなクズ男で、直ぐに誰にでも手を出す男。 そんな男が今、私の事を好きだとまっすぐ言葉にして伝えてきている。 悔しいけど、そんな風に言葉にされて抱きしめられたら間違いなく私の完敗だ。 この男に叶うはずもない。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加