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「ねぇ、こんな女の子初めてなんだけど。少しは大人しくできないの」
席まで案内される廊下で耳元でそんなことを話してくる。
「奇遇ね。私もあんたみたいな男初めてだから安心して。ひとまずこの手を離せ！」
「席に着いたらどうせ離れるんだし、それに美結は俺の顔タイプなんでしょ？近くでみれる良い機会じゃん」
昼間同僚と話しただけの話が今日出てきて全力で困惑した。
「…は？その話あんたにした？私。」
「してたよ、ホテルの部屋でお兄さんイケメンー！超タイプー！結婚してー！って抱きつきながら言ってた。」
全くもって記憶が無い。
お酒を飲むとかなりのバカになるらしい。
本当、しばらく禁酒しよ。
そう心に決めて本当に個室の部屋に案内される。
このお店に予約も何もなしで個室に入れるとかこの男まじで何者なの。
見た目は若そうでチャラいのに、お金だけはめちゃめちゃ持ってて。
「…蓮也って、失礼だけど何歳？」
「今年30になった所。」
「…え？」
とても30には見えない顔に驚く。
未成年じゃなくて良かったー！とか安心したい所は山ほどあるんだけど、私より歳上なことも驚いたし、その見た目で30？
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