Episode1

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きちんと駅前まで送ってもらってシートベルトを外そうとする。 「ありがとう」 一応お礼を言って、蓮也の方を見るとその瞬間唇が重なる。 しばらく重なっている唇、状況を理解するまでかなりの時間がかかった。 「…は?」 「ダメじゃない?1回持ち帰られた男と車内でも二人きりになっちゃ。 ─────────案外、警戒心無いね?」 そう言って妖麗な笑みをこちらに向けてそんな事を言葉にする。 本当そうだった、こんな男に1秒でも気抜いちゃいけないんだった。 狭い車内だったけどできる限り手を振りかざしてこの男の頬を目掛けて振り下ろす。 バチンッと音がなってこの男の頬は赤くなっていた。 「本当アドバイスありがとう、2度と会わないから安心して」 そう言って笑顔を向けると、車を降りていく。 本当顔だけのクソ野郎!
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