69人が本棚に入れています
本棚に追加
「何してたの美結、便秘?」
「…女性が便秘とか言わない。ちょっと知り合いとばったり会ったの」
戻った時には有希は既にいくつか紙袋を持っていた。
気に入ったコスメは買えたらしい。
有希とあっても、考えるのはさっきの蓮也の事で。
最後にあんな言い方されたら少なからず気になるのよ。
同情しているわけじゃないけど、お金で何でも買えるみたいな言い方しちゃって。
私には何も関係ないけど。
「なんかあったでしょ、美結」
「え?」
有希に声をかけられて顔を上げて、有希の顔を見るとニヤニヤとこちらを見ている。
「しかもその顔は男の事?」
変な所鋭いけど、そんな良いことを考えていたわけではない。
恋愛的に微笑ましい話ならまだ良かったとは思うけど、苦手なんだよな。あの手の男。
最初のコメントを投稿しよう!