Episode3

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程々にメイクもヘアセットもして、着替えもして出かけるための手間を掛けてわざわざ嫌いな男に会いに行く。 何しにそんな事をしに行くのか、私もどうかしている。 今回でもし嫌いだって思ったらもう会わない。 4回もあって4回ともだめだったならもう私達は合わないということでしょ。 時間どおりくらいに駅につくと明らかに周りの目を引いている男が居た。 壁に寄りかかってポケットに手を入れて待っているその姿だけでも目を引いてしまうって、どんな顔面の強さしてるの。 今日はあの顔面に騙されちゃダメよ、しっかりしなきゃ私。 深呼吸して蓮也の元に向かうと気付いて壁から背を離す。 「本当に来てくれたんだ?」 「来なくてよかったなら帰るけど」 「じゃあ俺は美結の家まで着いていくだけ」 なんていい笑顔で言ってきやがって、本当腹立ちすぎて思わず舌打ちが出る。 私の顔と舌打ちがツボに入ったらしくその原因の男は口元を抑えて笑っている。何がおかしいこの野郎。
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