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「じゃ、先ダーツ行くから」
そう言いながら私の背中に軽く手を添えてダーツの方に促す。
「…本当いい加減気軽に触れてくるの止めてよね。その手切り落とされたいの」
割と低めの声でそう伝えると蓮也は少しだけ笑って、ダーツボードの前に立たせる。
「やったことある?ダーツ」
「無い、初めて。」
ダーツを投げるような男友達周りには居ないし、こんな機会も中々無い。
蓮也は矢を持つと「じゃあ見てて」と言ってダーツボードの前に立っておそらく投げる指定の位置の所に立って構える。
ダーツのことは何もわからないけど、真剣に的を見て集中している姿はすごく格好いいかも知れない。
綺麗なフォームで投げるとダーツボードの赤い真ん中の場所に当たる。
「わ、すご。上手じゃない?」
「やってみる?」
素直に首を縦に振ると蓮也がおいでと手招きして私の後ろに立つようにして基本的な構えなどを教えてくれる。
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