Prologue

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「おはよ、覚えてる?」 そう言いながら髪を手ですくってキスしてくる。 何この人、本当誰。 「…どちらさまで?」 「覚えてないんだ。あんなに良かったのにね。体の相性」 そう囁くように言ってくる男。 信じらんない、酔っ払ってワンナイト…? 「もっと一緒に居たいけど、俺もう行かなきゃ。相性良かったから寂しくなったらまた遊んであげる。」 「は?いや、お断りですけど。」 上布団で身体を隠して男を警戒する。 「ここまでした後に警戒してもでしょ。遅いんだよ」 そう言って私の後頭部に手を伸ばしてキスをしてくる。 何が起こったか分からず何も出来ずにいると、目の前の男は少し笑って「また会おうね」と言って部屋を出ていく。 これがこの男との最悪な出会いだった。
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