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居住が可能なら小さな街が点々と、不可能ならば星の周囲に人工的な衛星都市が作られた。統治するのは企業だったりどこかの国だったり、稀に個人所有ということもある。一応、宇宙法という法律に則っての統治は約束されている。はずだ。
暮らすのは主に開拓者。新天地を求めてやってきた人達、彼らを支えて食わせていく人々、あとはごく少数で学者や、技師。
誰が偉いとかそういう位置づけはあまり無かったけれど、中でも空想物質を採取するための適性を持った採掘師は、特別視はされていたんじゃないだろうか。
おれも、その採掘師の一人だ。
大きな鉱脈を当てれば一生遊んで暮らせるだとか、最新鋭の宇宙艇が新品で買えるとか、大都市星に使用人付きの大豪邸を持てるだとか。
果ては星すら手中に収めることができるなんていう、太古の昔からのヒトの欲望、一攫千金も夢では無いと。そんな話に憧れて、どこか物足りなさを感じる故郷を離れた若造の一人だった。
自分にもそれを得られる適性があるのだからと、それだけを当てにして。
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