It must be love.Ⅱ

夏祭り

のんに促されて、後ろ髪を引かれる思いではあったけれど、「きぃの先生っぷりここで見てるわ。ガンバレ？」とジャングルジムに寄り掛かって手を振りエールを送られる。

いよいよ夏祭りがスタートし、子供神輿、盆踊りと、のんが見ててくれるならと、子供たちと一緒にがんばった。

のんの言う通りに先生として務めながら、時折のんを見ると必ず視線が合う。
それはずっと私を見てくれているということで。

笑って手を振ってくれるから、そのたびに嬉しくなって笑うことができた。

お神輿と盆踊りが終わると、屋台のスタート。

的当てや輪投げなどのゲーム、お面や簡易おもちゃの配布など、親子が順番に列を作ってまわる。

わたしはお菓子配布の担当。
お決まりのお菓子の詰め合わせのほか、ジャンケンをして勝てた子には飴3個、引き分けなら2個、負けちゃった子には1個を渡していく。

ふとまた、のんの方を見ると……

えええ！？
空気なはずの唯くんと話をしている。

きっと唯くんから話しかけたんだろうな。
こうしてはたから見てると穏やかに話しているように見えるけれど、いったい何の話をしているんだろう。