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そして、わたしはまた勢いよく最後尾まで走る。
でも、疲れが出てしまった。
足がもつれる。
うわ、転ぶっ!
そう思った瞬間。
「八幡! 大丈夫か!」
その声は、諏訪だった。
わたしはなんとか足を踏ん張って転ばずに済んだ。
それからすぐに最後尾につく。
諏訪は、わたしに合わせてペースを落とし、なんとか川は途切れずに済んだ。
「おれらが一位だって! さっすが諏訪!」
そういって男子たちが諏訪の肩を叩いている。
女子もうれしそうに諏訪の周りを取り囲んでいた。
その時、諏訪と目が合う。
お互いに何も言わずにその場を離れた。
胸がドキドキしている。
走って疲れたから。
ううん、ちがう。
諏訪が、転びそうになった私のことを心配してくれたことが意外すぎて驚いたから。
ただそれだけ。
結局、運動会は白組が優勝し、赤組のわたしたちはがっかりした。
だけどうちのクラスは全学年の中でも、ほとんど種目がトップだった。
クラスのみんなが大喜びする中、わたしと諏訪はまた目が合う。
諏訪が、ちょっとだけ笑った。
私の胸が飛び跳ねる。
それから慌てて視線をそらす。
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