さよならモーニング

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 この間、家族でいつもの喫茶店にモーニングに行ったらいたのだ。  諏訪が。  向こうは奥のテーブルでこちらに気づかなかった。  だけど、わたしは見つけてしまったのだ。  最悪な人間を。  諏訪も家族といっしょだったみたいだけど、わたしを見つけたらきっとまたからかってくるに違いない。  その日は、諏訪一家とはテーブルが離れたので、あっちにわたしのことはバレないで済んだ。  お気に入りの喫茶店の大好きなモーニング。  その日はほとんど残してしまった。  諏訪がいるせいでストレスがすごい。  また来週も諏訪はここに来るのだろうか。  来ないでほしい。  そして、わたしがこの喫茶店に来ていれば、いつか諏訪も私の存在に気づくだろう。  それだけは嫌だ!  その日は家に帰ってから、母に「今度は別の喫茶店でモーニング食べん?」と提案してみたが、家族みんなそこの喫茶店をとても気に入っていて、わたしの提案は却下された。  本当はわたしだって、いつも行っているあの喫茶店のモーニングが好きだ。  でも、諏訪と顔を合わせたくないという気持ちのほうが昨日は勝ってしまった。  あーあ、楽しみにしていたモーニングを食べられないのは、辛い。
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