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「はぁ〜、疲れた・・・」
私、宮原瀬奈は先ほど大学3年の最後の授業を終えて教室を出たところだ。授業と言っても最後なので期末テストなのだが。
「これで、大学3年の授業も1月も終わりかぁ・・・」
時の流れというのは速いものだ。ついこの間大学に入学したかと思えば、もう大学3年の授業すべてが終了したのだ。
「今思えば、あの頃の私もあっという間の時間だったなぁ・・・」
あの頃というのは、高校時代だ。
私は高校3年間、アイドル練習生として芸能事務所に所属していた。あの時は歌にダンスにアイドルとして必要なものを必死に練習してきた。
しかし、私は高校卒業と同時に事務所を退社した。同期や後輩はどんどんアイドルデビューしていくというのに、私はデビューの声がかからなかった。アイドルオーディションにもいくつか参加したが、すべて不合格だった。
そういった事が続き、私は自分がアイドルに向いてないと思い退社したのだ。
やっぱり、アイドルは見るのが一番なのだ。
「あ〜、寒っ!早く家に帰ろう・・・」
私は北風が吹く中、急いで駅に向かった。
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