40人が本棚に入れています
本棚に追加
私のこの気持ちに全く気付いていないのは天音だけかしら?
さっきから不満気に私達を見つめる派手な金髪の男や、親友の美香も恐らく私の事に気付いているでしょうね?
でも、だからと言って私はこの気持ちを彼女に伝えるなんて事はしないし、今後する予定もない。
伝えて遠慮されたり、気を使わせたい訳じゃないから。
ただ…天音の傍に…一緒に、隣にいたいだけ。
私の人生はきっと一生、ひとりなんだろう。でも、それでもいい。
男なんて嫌いだから。
「天音、講義始まる」
「あ、ほんとだ!じゃぁね?麗!また後でね?」
「ええ、またね?」
金髪の男の声に私から離れ教室に向かう天音。私は来た道を戻りいつもの場所へ。
後ろから金髪の男の不満気な視線を感じたけど、振り向きもしないし気にもならない。
最初のコメントを投稿しよう!