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ある日、机を整理していると、見慣れない本のようなものが出てきた。中を見ると日記だった。筆跡は自分のものにかなり似ていた。この日記には将来のことが書いてあった。
例えば、「12月15日。今日、小寺優子さんに告白した。OKだった。僕たちは付き合うことになった。」 などのように日付けと、何があったかを簡潔に書いてある。
将来のことなので気味が悪かったが、好奇心もあり、実際に12月15日にになった時に、日記と同じように告白してみた。そしたらなんと、付き合うようになった。
それからも、どこの大学を受けるか、とか、何色の上着を買うか、とか、簡単なことでは傘を持って行くか、などを日記の通りにやった。そしたらすべてうまく行った。
「日記の通りやれば無敵だな。」と思っていたが、日記には終わりがあった。3月10日以降の記述がないのだ。最初は、そんなもんだろう、と思っていたが、日記通りにできないことは、えらくストレスに感じるようになってきた。
だから不安にさいなまれて僕は3月9日に自殺した。これで3月10日以降の記述がないことも辻褄が合う。
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