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その次の土曜日もお店に行き、あの本を開いた。また、栞のところにメモが挟まっている。
“この話の結末はどうなったらいいと思う?”
交換日記みたいだわ。
同じ本を共有して感想を話す。最初は戸惑ったのに2回目の今日はワクワクしてきた。
一旦メモを置いて続きから読み始める。
主人公の男の子は夢の旅の中で実際に好きだった同級生の女の子と出会う。友達の関係から始まり、じわりと距離を縮め心を通わせ、彼は夢の中でも彼女に恋をした。
しかしやはり夢は夢。目が覚める時はそのうちまたやってくる…。
ここまで読んで本を閉じた。結末まであと少しだが、読み終わる前に返事を書いてしまいたい。
色んな考え方があると思う。
私は…。
“ままならない現実に絶望する気持ちもわかる。
他人にとっては些細なことでも自分にとっては生死を分けるような重大なものであるのもわかる。
だけど…。
主人公は自分の気力次第で起き上がれる。
生きていく希望を取り戻してほしい。
絶望した現実は長い人生の中の一欠片だと思ってほしい。
現実で読書して遊んで恋をして。
美味しいコーヒーを飲んで美しい景色を眺めて、現実も悪くないと思えたらいいな。
…急がなくても必ずみんな夢の旅人になるんだもの。”
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