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やっと待ちわびた土曜日がやってきた。
先週メモに書いた返事を挟んてきたが、ずっと気になっていた。
デリケートな題材だ。あの返事は私の思うところだけれど、伝えてよかったのだろうかと。
今日は10時の開店に合わせてやってきた。
ドアを開けると一番乗りの私にカウンターにいた喜美子さんは驚いていた。
『おはよう、凛月ちゃん。今日は早いわね。』
『おはようございます。それが…先週またメモが入っていて返事を書いたんですが、あれでよかったのか気になってしまって…。色んな考え方があるのに…。』
話しながら本棚に近づき、あの本を手に取る。
栞を挟んだところを開くと、その先のページが破り取られていた。
驚いていて『あ!』と体がビクッとすると、本が揺れて栞とメモが落ちた。
拾い上げたメモには“ありがとう”と書かれていた。
近づいてきた喜美子さんに私は本とメモを渡した。
『どういうことなんでしょう…。』破られた本に激しく動揺してしまって声が震えた。
そんな私とは正反対に優しく微笑んでいる。
『凛月ちゃんの返事が嬉しかったのね。』
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