最後の恋は君がいい

リベンジ

プレゼントをいつ渡そうか悩んだけど、ここしかないよな。

受け取ってくれなかったらどうしようか。

そんな事をうじうじと悩んでしまってる間に人通りの多い所まで来て渡せなくなりそうだ。

「あのさ、君の服装の事とかわかんないし渡すか悩んだんだけど、もしあれなら使わなくていいから。」

「ん？」

桜庭さんが反応してこちらを見た時に鞄から取り出した小さな箱を渡した。

驚いて中々受け取ってくれない桜庭さんに恥ずかしくなって強引に手に渡した。

「…中、見てもいいですか？」

「いいよ、大したものじゃないけど。今日の付き合ってくれたお礼。」

彼女が中を開くと先程購入したイヤリングが出てくる。

「(なにこれ、恥ずかしいな。)」

彼女の反応がないのが不安でたまらず言葉をかける。

「君も結婚式で付けていけるもんが良いかなとか思ったんだけど」

「付けます！付けていきます！先輩、ありがとうございます」

「ん」

笑って応えてくれた彼女に少し安心して、また歩き出す。